ある企業の研修 2
パンと牛乳を売っている店は一軒しかありません。
そこで、お前もか、お前もかと、4人はばったりと再会することになります。
逃げきったこととその再会にいっとき喜んではみたものの、さてこれからという段になると途はありません。
「たとえ親兄弟が死んでも連絡をするな」
・・・と女房に言って出てきたのですから、家には帰れません。
といって、いまさらおめおめと研修に戻るわけにもいかないでしょう。
それからの8日間、4人はやや離れた旅館に籠ることになります。
最初の1日2日は、社長や会社の悪口の言いたい放題をやって、互いに共鳴し合い、一杯飲みながら気勢をあげていました。
しかし3日もそれを続けると、悪口の種も底をついてきました。
4日目ごろからは、誰も、何にも、お互いに喋らなくなってきました。
4人はそれぞれ、ただ黙り込んで、家のこと、仕事のこと、いろんなことを思いめぐらしていました。