環境問題は毒殺問題とはちがう
環境問題を考えるとき、日本では70年代よりこの方、環境問題と毒殺問題との区別がつかずに議論されていた節があります。
単一の有機水銀等の重金属その他の毒物によって、人の命や健康が侵されるのは環境問題以前の正しくは毒殺問題です。
毒は発生源において徹底的に排除すべきです。
また裁くなら当然刑事裁判の対象として厳重に法的に処置すべきでしょう。
しかし、人類文明数千年の歴史をみるときに、どんな毒物でも相手が毒とわかったものに対しては、少し時間と金がかかったかも知れません。
しかし、人類はさまざまな経緯をへて毒は抑え、逆にあるものは薬として使いきっているとさえいえるでしょう。
環境問題として考える場合、問題は別のところにあります。
どのようなことでしょうか。
その場所の、その地域の、その山・川・海岸地方の、自然の許容能力をこえるほどに山をけずり、谷を埋め、海を埋め立て・・・
こうして自然の多様性の画一化・貧化が強要されたときには、人間も含めてそこに住まわされている生き物の生命力・抵抗力が低下します。
これを生態学的な環境破壊といいます。